咽頭結膜熱とはアデノウイルスによる感染症のことで、プールの水を媒介として感染しやすいことから「プール熱」や「咽頭結膜炎」とも呼ばれます。
感染後4〜5日間の潜伏期間を経て、突然、38〜40℃の高熱が4日〜1週間続き、喉の腫れと結膜炎を伴います。
喉の腫れがひどい場合は扁桃腺炎になることもあり、結膜炎を伴う場合は目が真っ赤に充血します。
発熱、結膜炎、喉の腫れの3つの症状は、必ずしも同時に現れないことが多いので注意が必要です。
3日間以上続く38℃以上の発熱があれば、プール熱を疑い、内科に診てもらったほうが良いでしょう。
ウイルスは感染力が非常に強くて、口、鼻、喉、目の結膜から体内に入り感染する。
一般的には乳幼児が多く感染するといわれています。
主な感染経路としては保育園、幼稚園、学校等のプールで感染することが知られますが、感染者のくしゃみや、感染者が使っていた食器、タオルを共用することによって感染することもあるそうです。
予防方法としては
・外出から帰ってきたら石鹸で丁寧に手洗いする。
・水道水で粘膜が流れ、逆に細菌感染しやすくなるため、プールから上がったときは洗眼をしない。
・タオル、洗面器、食器は共有しない。
などが挙げられます。
現在は有効な治療法がないため、感染してしまったら、熱が下がるのを待つのみとなります。熱に対しては熱を下げる、喉の痛みに対しては粘膜保護をする、結膜炎で目が真っ赤になっていたら目薬をさすなど、対症療法が中心となります。また、指定伝染病のため、熱が下がって症状がおさまっても2日間は登校してはいけないことになっています。
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