目の仕組み・メカニズムで人間の目はカメラに喩えられると書きましたが、レンズが濁った古いカメラで撮った写真は、ピンボケのようにボーッとした写真になると思います。
不透明なレンズのせいで、光がカメラ内部で拡散して、フィルムに焦点が結ばれないからです。
白内障とはそれと同じ症状で、カメラのレンズに相当する、本来透明なはずの「水晶体」という組織が濁って「網膜」(フィルムに該当する組織)に鮮明な像が描けなくなる症状のことであり、濁りの範囲は少しずつ拡大し、濁りの濃さも進んで、それとともに徐々に見づらくなっていきます。。
すりガラスを通したように視界がぼやけて見えてしまうのが特徴で、瞳孔が白っぽく見えてくるので「白そこひ」とも呼ばれるそうです。。
白内障の主な原因はほとんどが加齢によるもの(老人性白内障)ですが、先天性白内障やケガの外傷性、糖尿病などの疾病の合併症としても発症します。
治療には進行を遅くするための点眼薬による薬物治療や、進行して生活に支障が出ている場合には、嚢を残して濁った内容物だけを吸い取る「嚢外摘出術」といった手術が行われます。
白内障には解明されていない点も多く、一度にごった水晶体を透明にすることは、まだ現状ではできませんが、医療の進歩とともに確実によい薬、よい手術方法が発表されると思いますので、引き続き白内障治療に関するアンテナを張っておきたいと思います。。
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